建物付属設備と器具及び備品の区分です。
建物付属設備とは
減価償却通達
(建物の内部造作物)
1-2-3 建物の内部に施設された
造作については、その造作が建物附属設備に該当する場合を除き、その造作の構造が当該建物の骨格の構造と異なっている場合においても、それを区分しないで
当該建物に含めて当該建物の耐用年数を適用する。したがって、例えば、旅館等の鉄筋コンクリート造の建物について、その内部を和風の様式とするため特に木
造の内部造作を施設した場合においても、当該内部造作物を建物から分離して、木造建物の耐用年数を適用することはできず、また、工場建物について、温湿度
の調整制御、無菌又は無じん空気の汚濁防止、防音、遮光、放射線防御等のために特に内部造作物を施設した場合には、当該内部造作物が機械装置とその効用を
一にするとみられるときであっても、当該内部造作物は建物に含めることに留意する。
器具及び備品とは、工具器具備品は各種工具や電化製品、事務用机、家具等のうち、取得価額10万円以上、使用可能期間1年以上のものをいいます。
この取得価額には、購入代金だけでなく引取運賃や荷役費、購入手数料、関税、据付費用等も含めます。
建物付属設備と器具備品の区分は、建物と分離して容易に移設できるものは器具備品にできるようです。
事案は、単純だ。ずばり食堂ホールの冷房のために設置した減価償却資産が、「器具及び備品」に該当するのか(請求人)、それとも「建物附属設備」に該当するのか(原処分庁)が争われた事案である。裁決の解説記事を下記サイトから引用。ありがとうございます。
http://ameblo.jp/angelchild-taxaccountant/entry-11342566535.html
詳しく見ていこう。
事件の現場は、某大学の学食だ。従来の食堂ホールのクーラーでは冷房能力が不足することから、生協がクーラーの更新をしたいということになった。そこで、大学の学長宛に下記のような申請書を出している。
(イ) 室内機は、天つり式である。
(ロ) 室外機は、大学会館西側の土手面を整地しコンクリートを打った上に設置する。
(ハ) 冷媒配管工事は、天井内に配管し、事務室西側通路壁面の高さ約3メートルの所から屋外に出し、屋外で冷媒配管を支える支柱を1か所設ける。
(ニ) ドレン配管工事は、室内機に発生する水を排水するため、既存の排水縦管3か所につなぐ。
(ホ) 事務室内に空調動力制御盤を設ける。
本件申請書に係る取得資産には、食堂事務室用と食堂ホール用の冷房機器(設備)があり、食堂ホール用のものは、室外機(ダイキンRSX10G、ダイキン RSX20G)1台に対してそれぞれ室内機(ダイキンFXYH125G)が2台設置されていて、合計で室外機が7台及び室内機が14台あり、これらは冷房 専用のものであって室外機1台当たりの圧縮機の電動機出力は7.5キロワットであること。
金額は、ダイキンエアコン一式 13,199,472円(器具備品処理)
エアコン配管一式 12,540,339円(器具備品処理)
エアコン動力設備一式 3,686,009円(建物付属設備処理)
エアコン土木工事一式 1,074,180円(構築物処理)
課税庁は、これを大学会館の建物本体に固着されたものであると認められ、建物と構造上独立・可分であるとは認められないこと及び一つの設備として、 食堂ホール全体を冷房することが可能であり、これは食堂ホールの使用価値を高めるものと認められることから、建物附属設備に該当するものと認められると主 張した。
国税不服審判所は、下記の基礎事実により、下記判断をして納税者の主張を全て認め、処分の全部取消しをした(H12.2.25)。
基礎事実
①本件冷房用資産は、■■■■■大学が管理する■■■■である大学会館の2階建ての建物の1階部分のうち、請求人の使用する食堂ホール内を冷房するためのものである。
②請求人は、食堂ホールの利用者の状況に応じて、本件冷房用資産の7組の各室内機及びこれに対応する室外機をそれぞれ1組ごとに稼働又は休止しながら使用していることが認められる。
③請求人は、本件冷房用資産の一部を建物本体等にボルト・ナット等で固定しているが、財産の使用許可条件としてその期間終了のときに原状回復義務のあることもあって、簡易に取外しが可能な状態で使用していることが認められる。
「請求人は本件冷房用資産を簡易に取外しが可能な状態で使用していることが認められ、また、本件冷房用資産は、単体の冷房用機器の集合体とみるのが相当であり、これらが設置された建物内全体又は食堂ホール内全体を相当広範囲にわたって冷房するものであるとは認められない。
以上のことから、本件冷房用資産の機種、形状、機能並びに設置及び使用の状況等の客観的事実により本件冷房用資産の属性について総合的に判断すれば、本件 冷房用資産は、建物と一体となって建物の効用価値を高めるものとは認められないことから、建物附属設備には該当せず、請求人が有形固定資産明細表に記載し た区分のとおり、器具及び備品として耐用年数6年を適用しその償却限度額を計算するのが相当であると認められる。また、原処分庁は、本件冷房関連工事は本 件冷房用資産の取得のために要した工事であって、これらは一つの建物附属設備であると認定している。
しかしながら、これらはいずれも本件冷房用資産と一体であるとは認められず、請求人が有形固定資産明細表に記載した資産の区分は相当であると認められる」。